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LINEをCRMシステムと連携するメリットは?実例も紹介

企業にとってCRMは欠かせない要素です。
CRMを有効活用することでビジネスのチャンスも広がります。
今回はCRMについての基本的な情報やLINEを用いたCRMの方法について解説します。

CRMとは顧客管理の意味

CRM(Customer Relationship Management)とは顧客管理と訳され、顧客満足度と顧客ロイヤリティの向上によって、利益の最大化を図る取り組みです。
顧客管理で重要視される顧客満足度、顧客ロイヤリティとは次のような意味です。

顧客満足度:サービスや商品に対して顧客がどれくらい満足しているかの度合
顧客ロイヤリティ:顧客がサービスや商品に抱いている信頼や愛着

CRMは専用のツールであるCRMツールを活用することで、効率的に進められます。なかでもLINE公式アカウントと専用の顧客管理システムを連携させれば、身近なツールであるLINEを用いて顧客管理が可能です。

CRMを行なうメリット

CRMを行い既存顧客に対して顧客満足度を向上させると、顧客満足度の向上は、商品のリピートにつながったり、新規顧客の紹介につながる可能性があります。
CRMによって既存顧客がどういったプロセスで商品を購入しているか、商談が行なわれているかなどを分析することで、既存顧客に寄り添ったサービスの提供が可能です。

顧客に応じてアプローチできる

CRMでは顧客ごとの傾向を分析し、それぞれに応じた施策を講じていきます。例えば、DMであればすべての顧客に対して画一的な内容を送っていると、顧客側は不快に感じてしまうかもしれません。顧客管理によって顧客に応じたアプローチをすることで、施策として高い効果が期待できます。

顧客満足度の向上

CRMによって顧客情報が共有されることで、顧客満足度の向上につながります。

例えば担当者が不在であっても、共有された情報を基に適切な対応がとれたり、担当者が退職する際もスムーズな引き継ぎが行なわれたりして、それまでと変わらないサービスが顧客の満足度向上につながるでしょう。

失注してしまったケースの分析が可能

CRMを実行することで、営業担当者が持っている顧客の情報が共有できたり、失注してしまったケースの分析が可能になったりもします。失注してしまった原因を分析することで、次回以降の対策を講じられるでしょう。

CRMとしてLINEを活用連携するメリット

CRMを行う上でLINEを活用するメリットとして、第一にユーザーの多さが挙げられます。LINEの公式発表によれば、2022年9月末時点でユーザーが約9,300万人にものぼっています。(※)ユーザーが多いため、幅広いユーザーを取り込めるでしょう。

また、ユーザー数の多さ以外にも次のようなメリットがあります。

1.友だち追加している顧客に応じて情報を収集できる
2.操作に慣れたユーザーが多い
3.双方向のやり取りが手軽にできる

※出典:LINE株式会社. 「LINE広告 (12月7日時点)」. https://www.linebiz.com/jp/service/line-ads/, (入手日付2023/1/24).

1.友だち追加している顧客に応じて情報を収集できる

LINEはアカウントごとにIDが設定されています。自社の公式アカウントを友だち追加しているユーザーのIDであれば情報を収集可能です。例えば、収集した顧客情報を分析することで、顧客の行動やニーズが把握できるという利点があります。

友だち追加しているユーザーの行動を分析できる

自社の公式アカウントを友だち追加しているユーザーに限られますが、収集した情報を基にユーザーの行動が分析可能です。LINEへの流入経路やメッセージで送ったURLへの反応率を分析することで、効果的なマーケティング施策を講じられるでしょう。

2.操作に慣れたユーザーが多い

LINEはユーザーが多いため、比較的に操作に慣れているユーザーが多いというメリットも挙げられます。ユーザーが使い慣れていないツールでメッセージを送ってしまうと開封されなかったり、クリックされなかったりするかもしれません。

一方、LINEであればユーザーは普段から使用している可能性が高いため、公式アカウントから送られてきたメッセージを開封しやすいでしょう

3.双方向のやり取りが手軽にできる

LINEはコミュニケーションツールのため、公式アカウントからの送信だけでなく、ユーザーからもメッセージが送信可能です。

例えばユーザーが問い合わせをする際の入口として活用できます。その際、チャットボットを導入することで、リアルタイムにユーザーの問い合わせに対応できます。

LINEとCRMツールを組み合わせてできること3つ

LINEとCRMツールを連携させることで、次のようなことが可能です。

1.顧客に応じたマーケティングが可能になる
2.細かい設定に基づいたメッセージ配信
3.さまざまな分析方法が可能になる

1.顧客に応じたマーケティングが可能になる

自社のLINE公式アカウントを友だち追加している顧客のユーザーIDをCRMツールに連携することで、属性に応じて顧客が管理できます。これによって顧客のニーズに応じてマーケティングを行なうOne to Oneマーケティングが実施しやすくなります。

2.細かい設定に基づいたメッセージ配信

LINEのメッセージ機能を使って顧客にメッセージを配信できます。CRMツールと連携すると、メッセージを配信する際はすべての顧客に配信するのではなく、顧客の特徴や属性に応じて異なるメッセージやキャンペーン情報の配信が可能です。

3.さまざまな分析方法が可能になる

LINEとCRMツールを組み合わせることで顧客情報をさまざまな方法で分析できます。例えばLINE上での友だちの数やブロック数などを組み合わせたクロス分析や、HPへのアクセス数などが挙げられます。

LINEとCRMツールを組み合わせた事例

LINEとCRMツールを組み合わせた取り組みは以下のとおり、さまざまな企業で行なわれています。

1. LINEで届いたメッセージから商品を購入
2. 会員証をLINEで表示
3. LINEチラシで特定の層にアプローチ
4. LINEのメッセージで更新情報を共有

LINEで届いたメッセージから商品を購入できる

例えば顧客が、LINEから届いたメッセージを読んだ後に、そのまま商品が購入できるサービスの提供です。このサービスであれば、ユーザーにとって煩わしい商品購入のフォーム入力が省けるため、ユーザーはスムーズに商品を購入可能です。

会員証をLINEで表示

LINE公式アカウントはQRコード式のデジタル会員証の発行が可能です。例えば、LINE公式アカウントに友だち追加していて、IDを連携済みにしている顧客を対象にデジタル会員証を発行することで、会員情報を管理しやすくなります。

顧客にとっては、LINEでQRコードの提示をすれば会員の提示が完了するため、会員カードの提示をするよりも手軽なメリットがあります。また会員の属性に応じた、LINE限定クーポンやお得な情報などを配信できます。

LINEチラシで幅広い層にアプローチ

LINE公式アカウントには、LINEチラシとしてデジタルのチラシを送信できる機能が備わっています。

従来、チラシは新聞の折り込みチラシが一般的でした。しかし新聞の発行部数が低下している現代では、新聞を定期購読している層だけでなく、購読していない層へも自社商品やサービスの訴求をしなければなりません。LINEチラシはCRMツールで効果測定することで効率的に発行できるようになります。

LINEのメッセージ機能で商品情報を共有

LINEを使ったCRMは不動産業にも活かせます。例えば、LINEのメッセージ機能で物件の更新情報を送信することで顧客満足度向上が期待できます。送信されるのは次のような情報です。

1. 価格
2. 間取
3. モデルルーム見学の情報

従来であれば物件を探している顧客は、情報が更新されていないかを都度確認する必要がありました。しかしCRMツールによってユーザーのニーズに応じた物件情報を送信することで、ユーザーが検索する手間を軽減でき、顧客満足度向上につながります。

LINEとCRMツールを使った顧客へのアプローチ方法

LINEとCRMツールを組み合わせた運用をするには、まずLINEのユーザーIDをCRMツールに連携しなければなりません。またより効率よく活用するにはシナリオLINEを設定して、顧客の段階に応じたアプローチをすることもポイントといえるでしょう。

LINE IDを連携させる

LINEのユーザーIDと自社で保有している顧客のデータベースを紐づけることで、LINE公式アカウントの友だちのなかで誰が自社の顧客なかを判断できるようになります。

またIDが連携されることで、顧客の特徴に応じた配信やECサイト、店舗と連動した会員証の発行などが可能です。

ID連携率を高めるには

CRMの効果を高めるためには精度の高い分析が求められます。そのため既存顧客にはLINEのID連携を、新規顧客には友だち追加後にID連携をしてもらう必要があります。しかし、なかにはID連携に消極的な顧客がいることが考えられます。そのため、少しでもID連携率を高めるために次の2つの施策を合わせて講じてみましょう。

友だち追加後に公式アカウントのリッチメニューでID連携をしてもらう
WebサイトにLINEログインを設置して、ログインフローの一環としてID連携も完了してもらう

リッチメニューとはトーク画面の下部に固定で表示されるメニュー機能で、一般的にクーポンやショップカードのほか、ECサイトや予約サイトといった外部サイトへのリンクが設定可能です。

リッチメニューからのID連携は顧客に能動的に対応してもらう必要があるため、ID連携率は高まらないかもしれません。そのため、WebサイトにLINEログインを設置してその流れでID連携を完了してもらう方法をメインとして、補助的にリッチメニューでID連携を促していきましょう。

シナリオLINEによる顧客に応じた対応

シナリオLINEは公式アカウントを使ったマーケティング方法です。シナリオLINEを事前に設定することで、それまでメールマガジンで行なっていた施策をLINEで完結できるようになります。

また、シナリオLINEによって顧客に応じたアプローチを行なうことで、コンバージョン率の向上が期待できます。

シナリオLINEの例

シナリオLINEの例として次の3つが挙げられます。

1. シナリオの自動応答
2. 1対1のシナリオ配信
3. グループごとのシナリオ配信

シナリオの自動応答では、顧客がLINEの友だち登録をした際やサービスを利用した際に、事前設定したシナリオを配信する方法です。例えばECサイトであれば、商品を購入・発送した時のメッセージや到着後のフォローのシナリオが考えられます。

1対1のシナリオ配信は、メルマガでは実現できなかった方法です。顧客と直接やり取りすることで、関係性の構築が可能です。

一方、グループごとのシナリオ配信では顧客の特徴に応じたメッセージを配信します。

LINEと連携できるCRMツールの種類

LINEと連携できるCRMツールは大きく次の2つに分けられます。

一般的なCRMツールにLINEと連携できる機能がついているタイプ
LINEでのCRMに特化しているタイプ

前者は、LINEと連携することでメッセージの配信が可能になります。後者はさらにサポート体制が整っている伴走支援型と自社で運用していく自社運用型に分かれます。

通常のメッセージ配信以外にも、顧客に応じたメッセージの配信や公式アカウントの友だち増加につながる機能などを備えています。

サポート体制が整っている伴走支援型

伴走支援型は、ツールを導入した企業が目的を達成するためのカスタマーサクセスが整っている種類です。例えば伴走支援型のなかには、カスタマーサクセスチームからの継続的な改善案などを提案してくれるツールもあります。

伴走支援型はLINE公式アカウントから開設するといった場合におすすめです。LINEをCRMに活用するうえでは、配信するメッセージや画像の設定に加えて、顧客の行動分析や顧客に応じたコンテンツの配信といったさまざまな工程が必要となります。

そのため、自社にLINEを活用したCRMのノウハウが蓄積されていないのであれば、伴走支援型のシステムを選びましょう。

サポート費用が抑えられる自社運用型

自社運用型は伴走支援型ほどのサポート体制はない一方で、伴走支援型よりも費用を抑えて導入できる種類です。ただし、ツールによってはカスタマーサクセスチームが操作方法やLINEの活用方法をサポ―トしてくれるものもあります。

伴走支援型がLINE公式アカウントから開設する場合におすすめなのに対して、自社運用型はLINE公式アカウントの運用体制が既に整っている企業におすすめです。

LINEとCRMツールの連携は営業部門のDX推進に有効

LINEとCRMツールを連携することは、営業部門のDX推進に有効です。現代では顧客のニーズが多様化しているため、従来の経験則やマンパワーに頼った営業では、競合との競争で遅れをとってしまう可能性があります。そのため、データ分析などを行なうことが戦略として求められています。

LINEとCRMツールを連携させて、営業部門のDXを推進させれば、データ活用による営業活動の利益拡大、他システムと連携させることでの業務効率化などが期待できます。

【まとめ】

LINEとCRMツールを連携させて業務の効率化を図ろう

CRMは顧客管理を意味していて、実施することで既存顧客の満足度向上や顧客に応じたアプローチが可能になります。

CRMを実現する手段としてCRMツールがあり、CRMツールはLINEを連携させることで、ユーザーのIDに応じたアプローチができるうえに、顧客と双方向でのやり取りも可能です。

企業のDXをフェーズに応じてサポートしている「DIGITAL SHIFT(デジタルシフト)」ではLINEとの連携が可能なシステム「TSUNAGARU」を提供しています。

「TSUNAGARU」であれば、ユーザーの特徴に応じたメッセージの送信やリッチメニューのどの部分をクリックしたかの分析などが可能です。また、LINE公式アカウントを意識した管理画面や専門的なサポ―ト機能も充実しています。「TSUNAGARU」はフリープランであれば最短5分で導入可能なので、LINEとCRMツールを連携させて営業部門のDX推進を検討している方はぜひご相談ください。